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Date: 2013/02/20 | | Tags: WT-P100-BK, 急速充電, 充電電池, 電源, USB電源, USB充電池, iPhone, iPhone4, iPhone4S, iPad, iPad2, Android, Optimus LTE
私の持っているデバイスも徐々に変わっています。iPhoneが4Sから5になったり、iPad2が仲間に加わったり・・・。そのため、定格のはかり方もちょっとづつ異なっています。
電池タイプ | リチウムポリマー |
---|---|
定格容量 | 3.7V 10,000mAh(37,000mWh) |
出力端子 | USB端子2つ |
入力端子 | マイクロUSBポート |
出力 | 定格出力 5V 2A/1A(2ポート) |
実測出力5V (私の手持ちの計測での実測最大値)2.1A=1600mA(iPad2)+500mA(10Ω抵抗) | |
実測放電時間 (5V 500mAで12時間) | |
実測Ah換算 7,029mA | |
実効容量 Ph = V^2/R * H = 4.66^2/10 * 11.96 = 26,008mWh (効率:70.29%) | |
入力 | 定格5V 電流Aは定格は不明 |
実測入力電流 ACアダプタ(3.1A対応アダプタ) 1220mA(最大) | |
実測充電時間 12時間(想定)8時間40分で85%以上の充電 | |
iPhone5への実測充電性能 | 純正ケーブルにて急速充電可能。 |
OptimusLTEへの実測充電性能 | 純正ケーブルにて急速充電可能。85%充電まで2時間弱、フル充電が3時間弱。 |
2ポート充電(iPad2へ充電しながら10Ω負荷:500mA) | 15.65Wh(効率:42%) |
写真を見ればわかりますが、LiZO Power Master LZ-1396Bに非常に似てるのが特徴。しかもAmazonで2000円を切っているという安さ。といっても、行きなりポチらないでくださいね。
どういう経緯で生まれているのかも、どんなメーカーが作ってるのかもわからないのですが、設計しているとろは同じで、Power Master LZ-1396Bの後継なのではないかという気がします。
というのは形がそっくりながら、Power Master LZ-1396Bのデメリットが改善されているからです。
LZ-1396B | WT-P100-BK | |
---|---|---|
出力ポート数 | 1ポート | 2ポート |
出力アンペア | 700mA | 2A/1A |
入力ポート形状 | miniUSB | microUSB |
ということで、私がここで書いた問題をまるで見てたんじゃないかっていうぐらい(みてるわけはないですが)、修正されているのです。しかも10,000mAという容量!これは期待できると言うことで私はポチって見たのですが・・・届いてみてびっくり・・・
持ってみたら軽い!本当に10000mAhもあるの?
って感じです。
リチウム・ポリマーの電池である以上、容量(mAh)が増えたら必ず重く(g)なってしまいます。リチウムイオンも年々改良で微増はしていきますが、倍々ゲームでは増えるものではありません。そのため一気に同じ容量で軽くなるのはほとんどありえません。
思わず使わずにあけてしまいました(笑)。まねしないように。
左がPower Master LZ-1396B。右が本機WT-P100-BKです。あれぇって感じですよね。この段階で実験する前に気力が尽きてしまうわけですが……。
結果は下のグラフを見ればわかりますが、僕の最終的な雑感では、回路が良くなったのに電池がダメなものに……というがっかりな結果でした。
参考までに紫がAC電源から赤がPCからの充電グラフです。水色がWT-P100-BKからの充電となります。グラフが折れているところが85%ぐらいの充電(トリクル充電になる部分)です。みるとAC電源とほぼ変わらない形をしているので、出力回路の出力量は文句なしといったところです。
今回の機種は出力が2ポートあるので、2つのポートを同時に使う実験をしてみます。とはいえ2つのポートを同時に使うほど色んな部材がないので、10Ωのセメント抵抗を1AのポートにiPad2を2Aのポートにつなげてみました。
ところが1時間40分程度でiPad2を満充電できずにWT-P100-BKがカラっぽに……。iPad2への充電は平均出力1.32Aなので1時間40分で11.79Whを使っています。セメント抵抗は平均4.66V(下図)で10Ωの抵抗がつくので、1時間40分の間に3.86Wh使っています。あわせて15.65Wh。まあザックリとした計算ですが42%の効率。実際に使える量は定格の半分しか使えません。
これは、DC-DCコンバータの特性なのでしょう。一般的にDC-DCコンバータの効率は、出力電流量が少なければ良くなり電流を沢山取ると効率が下がります。500mAhでは70%なのにたいして、1600mAでは40%程度ということなのですね。
負荷は毎度かわらず10Ωのセメント抵抗です。電圧の揺れが気になりますが、何より気になるのは12時間ちょっとで終わってしまったことです。mAh換算での実効容量を計算すると7000mAh程度。効率を計算するとなんとなく7500mAh程度のリチウムポリマー電池でしかないのでは?という気がします。
10時間半で測定器の電池が切れちゃいました、すみません。ただ、グラフを見た限りは12時間程度で充電は完了したことでしょう。8時間40分で85%以上の充電が完了していると見られます。
これがPowerMasterからのアップデートだとするのならば回路が確実に良くなる一方で、電池が確実にダメになっているのが惜しいところです。これで電池が良ければ……着実なアップデートなのだけれど。
とはいえこれを10,000mAhのものだと思うからいけないわけで、軽くてめちゃ安なんだから7000mAhのものを買ったのだ!と思うと突然良いお買い物をした気がしてきます。
というわけで、それでいくことのしましょう!
結局、バッテリーを外しちゃいました。
そもそも3セルのバッテリーが並列で付けられています。
リチウムポリマーは劣化すると内部抵抗が下がります。健常な電池からダメな電池にたいして電流が流れるため劣化がさらに加速するんですよね。
その後、PowerMasterと2個一しちゃうんですけどね(笑)
microUSBの端子が外れやすいようです。普通の人には付けられないと思うのでご注意。