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Date: 2009/12/18 |  このエントリーをはてなブックマークに追加  |  Tags: Solaris, OpenSolaris, キャッシュ, 有効, 無効, raidctl, コントロール, ライトキャッシュ, リードキャッシュ

ハードウェア RAID の時

RAIDの状態を確認する

pfexec raidctl -l

例)

Controller: 8
        Volume:c8t1d0
        Disk: 0.2.0
        Disk: 0.9.0

RAIDボリュームとしてc8t1d0があるのが確認できる。この状態を確認する

pfexec raidctl -l c8t1d0
Volume                  Size    Stripe  Status   Cache  RAID
         Sub                     Size                    Level
                Disk                                    
----------------------------------------------------------------
c8t1d0                  1.8T    N/A     OPTIMAL  OFF    RAID1
                0.9.0   1.8T            GOOD    
                0.2.0   1.8T            GOOD    

キャッシュがOFFになっていることがわかる。

ONにする。

pfexec raidctl -p wp=on c8t1d0

出力)

Update attribute of array c8t1d0 (yes/no)? yes
Set attribute of RAID volume c8t1d0 successfully.

再び確認する

pfexec raidctl -l c8t1d0      

出力)

Volume                  Size    Stripe  Status   Cache  RAID
        Sub                     Size                    Level
                Disk                                    
----------------------------------------------------------------
c8t1d0                  1.8T    N/A     OPTIMAL  ON     RAID1
                0.9.0   1.8T            GOOD    
                0.2.0   1.8T            GOOD    

実は、この結果をiostatのログでみせようと思っていたのですが、データを取り忘れました。

結果的に、

iostat -Yn 1

等としておき、%b、%w、wsvc_t、asvc_tの値に注目しておきます。

これは、それぞれ平たく言うと

  • %b
    • ディスクのビジー率。これが100%になっていると、つまりディスクへのアクセスが、ほとんど毎度ブロックされてることを意味する。
  • asvc_t
    • 平均サービス時間。ミリ秒で表記され、これが3桁を越えてる間は、ディスクへのトランザクションサービスタイムがもの凄く時間が掛かってることを意味している。
  • %w
    • サービス待ちに陥る割合、0%だとディスクに対してすぐにアクセスできるが、これが上がっていると、毎度待たされていることになる。
  • wsvc_t
    • 待ちキューに入っているものの平均待ち時間。これが大きいって事は、ディスクIOが重くてがなかなか空かないってことです。

です。

Write Cacheを有効にすると、%b、%wの値が100に張り付くことが、少なくなるかんじです。

参考情報

  • http://docs.sun.com/app/docs/doc/819-1211/raidctl-1m?l=Ja&a=view

単品のディスクの時

単品ディスクの時はformatコマンドに、exportオプション(-e)をつけて設定します。formatコマンドは非常に危険なので、ご注意。

cacheのコントロールが効かないアダプタや、ディスクもあります。

pfexec format -e
Searching for disks...done


AVAILABLE DISK SELECTIONS:
       0. c3d0 <DEFAULT cyl 15586 alt 2 hd 255 sec 63>
          /pci@0,0/pci-ide@1f,1/ide@0/cmdk@0,0
       1. c4t0d0 <DEFAULT cyl 60797 alt 2 hd 255 sec 63>
          /pci@0,0/pci17aa,20a7@1f,2/disk@0,0
Specify disk (enter its number): 1
selecting c4t0d0
[disk formatted]
/dev/dsk/c4t0d0s0 is part of active ZFS pool rpool. Please see zpool(1M).


FORMAT MENU:
        disk       - select a disk
        type       - select (define) a disk type
        partition  - select (define) a partition table
        current    - describe the current disk
        format     - format and analyze the disk
        fdisk      - run the fdisk program
        repair     - repair a defective sector
        label      - write label to the disk
        analyze    - surface analysis
        defect     - defect list management
        backup     - search for backup labels
        verify     - read and display labels
        save       - save new disk/partition definitions
        inquiry    - show vendor, product and revision
        scsi       - independent SCSI mode selects
        cache      - enable, disable or query SCSI disk cache
        volname    - set 8-character volume name
        !<cmd>     - execute <cmd>, then return
        quit

ここの一覧にcacheがあればサポートされています。

format> cache

cacheと入力します。

CACHE MENU:
        write_cache - display or modify write cache settings
        read_cache  - display or modify read cache settings
        !<cmd>      - execute <cmd>, then return
        quit
cache> write_cache

write_cacheread_cacheが選べます。ここではwrite_cacheを選びます。

WRITE_CACHE MENU:
        display     - display current setting of write cache
        enable      - enable write cache
        disable     - disable write cache
        !<cmd>      - execute <cmd>, then return
        quit
write_cache> display

displayで現状が表示できます

Write Cache is enabled
  • enable
    • CacheをEnableにします
  • disable
    • CacheをDisableにします

コンピュータTips/Solaris

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