HOME / コンピュータTips / MacOSX / Time Machineが遅いときの対処方法

Date: 2019/01/03 |  このエントリーをはてなブックマークに追加  |  Tags: MacOSX

Time Machineが遅いときの対処方法

あまりにも極端に遅くなるので、まるでなにか別の根本的な問題がありそうに見えるのですが、単に「マシンが重いから」という理由であることが大半みたいです。

遅いというのは、だいたい、1分に数MBytes単位しか進まないぐらいです。

速度は厳密にではなく、TimeMachieの設定パネルで、現在のバックアップ済みのサイズが出力されるので、これを目視で見ています。1分に数MBytes程度の速度だと、数百Gbytesクラスのストレージのバックアップが、到底、一晩、二晩でで終わらない速度になるのですが、下記のことを一式やることにより、1分にGBytes程度まで出るようになりました。これぐらいだと、ノートなら一晩でフルバックアップが終わりますよね。

TimeMachineを妨害している処理は、だいたいはSpotlightの検索インデックス、つまりmds関連プロセス(mds,mds_store)や、ウィルス除去ソフトが、CPUやIO処理を使いつくし、Time Machineの処理まで回っていない様子のようです。

 

確認には、Activity Monitor.appを起動し、CPUタブで%CPUでソート、重いものを見つけます。だいたい下記が多いでしょう。

  • Virus除去ソフト
  • mds(Spotlight用のIndexer)
  • その他のバックアップツール

virus除去ソフトの除外設定をする

Virus除去ソフトが関係する場合は、それを一時的に終了、無効にしたり、バックアップ先(/Volumes/バックアップ用メディア)を除外指定してみます。

TimeMachineは世代があるので、持っている世代の全てでチェックが走るため、スキャン時間は莫大になります。もちろん、バックアップ先にもVirusがある可能性もあるので、無効のまま常用するのには、問題はあるのかもしれないのですが、正直なところ、バックアップボリュームを無効にしない限り、まともな速度は出ません。

Spotlightの検索インデックス対象を停止する

SpotlightのIndexerであるmdsは、/Volumes/バックアップ先 を、Spotlight設定のプライバシー設定から除外設定をすること「も」できます。ただ、一度、TimeMachineのバックアップを開始すると無効にできないため、一度、バックアップ先のメディアを外してから、設定をし、追加するのもありです。

CLIで強制的に処理する方が的確な時もあります。

Spotlightの設定先の一覧をとる。

mdutil -sa

出力結果

/:
	Indexing enabled.
/Volumes/BOOTCAMP:
	Indexing disabled.
/Volumes/OSXRESERVED:
	Indexing enabled. 

対象(下記の例では/)を、Disableする。

sudo mdutil -i off /

全部をDisableするならば、

sudo mdutil -a -i off

バックアップなどがおわったら、-i onにして戻すと良いでしょう。

TimeMachineのプロセスの優先度を上げる

TimeMachineなどのバックグラウンドタスクは、処理の優先順位が下げられているので、これを一時的に上げるという方法もあります。

現在の設定は、次の様に見ることができます。

sysctl debug.lowpri_throttle_enabled

結果

debug.lowpri_throttle_enabled: 1

これはlow priority系コマンド(TimeMachineや恐らくmds)の優先順位を低下させる処理が、有効になっているということなので、結果的には、低下させる処理を無効にさせます。つまり他のプロセスと同じにします。

sudo sysctl debug.lowpri_throttle_enabled=0

これらの処理は終わったら元の数字に戻しておくと良いでしょう。

sudo sysctl debug.lowpri_throttle_enabled=1

これでだいたいは上手く行くはずです。


コンピュータTips/MacOSX

Recent Updates

openjdk(SPARC)

SPARC用のJAVA。 最近は新しいバージョンがSPARCでリリースされず、苦労している人も多いのですが、SPARC Solarisの界隈人達がビルドして代わりに使われているものです。 Solaris 11 SPARC jdk builds
»続きを読む

Solaris11のCPU(Critical Patch Unit)の当て方

コンピュータTips/Solaris/Solaris11のCPU(Critical Patch Unit)の当て方

Solaris 11.4には4つのリビジョンがあります。 2024年4月現在、Solaris自体の開発はメンテナンスフェーズになったわけでもなく、SRU毎に、最新機能がモリモリ入っていきます。 GA(Release 版) 一応、無償のOTNライセンスの利用も可能 いわゆる、リリース時点のバージョンのことですが、現在は 利用しません 。 以前は、1〜2年に1度の頻度でリリ …
»続きを読む

Emacs.appで書類(Documents)がアクセス出来ないとき

コンピュータTips/MacOSX/Emacs.appで書類(Documents)がアクセス出来ないとき

Catalina以降の権限問題なので、システム設定のセキュリティとポリシーの中にあるプライバシー内のFull Disk Accessに、Emacs.appと/usr/bin/rubyを入れればすむ。 /usrフォルダを、プライバシーの+から入れるのは、ちょっと面倒なので、あらかじめFinderのお気に入りの中に入れておくと良いでしょう。   rubyが入るのは、Emac …
»続きを読む

SONY WH-1000XM3

自分用メモです。 ノイズキャンセラーの性能が良い。 WH-1000Xのころは、ノイズキャンセラーを有効すると、音は聞こえないのに妙な音圧があったが、それがかなり軽減。個人的には気にならなくなった。 また、WH-1000Xのころは、ノイズキャンセラーを無効にしても、なんか作られたような音が出ていたような気がしたが、割と普通に聞こえる。 USB-Cになったのも良い。飛行機でも使う …
»続きを読む

Catalina(10.15)

Catalina Beta を入れ始めたので、自分用のまとめ。 2019/10/8、Catalinaが振ってきたので製品版用に記載を変えました。 32bitアプリを確認すること。 Activity Monitorで32bitアプリがわかるので、そういうアプリがあるなら代替品を見つけておくこと。 /etc以下のいくつかのファイルをバックアップしておくこと。 /etc …
»続きを読む

ディスクの不良を確認する(iostat -EnのError等)

ディスク関係のスタックをざっくり書くと次の様になっています 例、SAS Expanderを使う場合、 例、AHCIなどを使う場合、 これらのエラーは、次の様なコマンドで知ることができます。 出力結果例 このなかで、 たとえば、SATAディスクを利用している際に負荷が上がってしまい、ディスクの応答が間に合わないシチュエーションでは、Transport Errorが一気に …
»続きを読む

2017年、新年明けまして、おめでとうございます。

日記/2017年、新年明けまして、おめでとうございます。

新年明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 昨年中は、皆様にお世話になりました。 昨年は、コツコツと3年程前から行ってきた改革がある程度完成された年で、この先5年、10年を見据えて、次のフェーズへと進む為の土台が完成した年でもありました。 それにキャッチアップする形で、個々の従業員一同が、役割を自覚し、明確に動けた年であったかと考えています。 …
»続きを読む

RSA鍵認証のみにし、Password認証を無効化する

意外に覚えきれなくて、いつも忘れるので、メモついでに残しておきます。 古いOpenSSHや、SunSSHの場合は、これも無効にします。 ユーザ目線でのザックリとした説明を。OpenSSHではなく別のSSH実装も含めて考えているので、OpenSSHのソースをじっくり読んだわけではないため、間違ってたらすみません。 まず、Password認証を無効にする場合、 PasswordAut …
»続きを読む

最新  |  << 前ページ  |  次ページ >>  |  最初