HOME / 日記 / Solaris Containerの中で・・・

Date: 2009/06/12 |  このエントリーをはてなブックマークに追加  |  Tags: Solaris, OpenSolaris, Howto, 利用法

Solaris Containerの中で・・・

周知の通り、色々な理由があって、Solaris Containerをレンタルしている弊社ですが、そのためにSolaris Containerをかなりいろいろと調べています。

その中でちょっと思ったことを散文的に・・・

その前に用語を一つ・・・

ZoneSolarisのZoneという技術の枠組みのことを指します。
コンテナSRMとZone技術が組み合わさったものを指します。また、プロセスの隔離によって実現する仮想化技術のことも指します。
仮想サーバコンテナ技術によってサービスされているサーバのことです

微妙に違うので念のため。

Root管理者は本当に分けられるのか?

これはYesだから、Phase2Serverのサービスができるわけですが、問題もあります。

たとえば現在では、OSのUpdateはGlobalZoneからでしか行うことはできません。仮想サーバを借りているサーバの管理者からすると、GlobalZoneの都合で勝手にサーバのバージョンが上がっては困るときもありますから、これをうまく解離しないとなりません。

lx-zoneのように世界が別ならできますが、native zone(SolarisやSolaris ExpressのZone)やipkg zone(OpenSolarisのZone)では、Global Zoneとの解離性があまり無いので(これはこれでメリットもあるのです)、これはできません。

Phase2Serverは、DimensionPlusのテクノロジでできているので、Containerの引っ越しが容易にできます。この機能を使い、新しいバージョンのOSの物理機に引っ越しすることで、これを実現をしています。もっともPhase2Serverでは、再起動時に常に同じマシンから帰ってくるこことは保証していないので、同バージョン間での引っ越しに関しては頻繁に行われてる可能性がありますが・・・。

Zoneの中から、自分が利用しているメモリとかってわかるの?

実はvmstatではわかりません。

たしかにProject単位(≒Zone単位)でcapがかけられており、Capがある以上、今いくつ使っているのか知りたいとは思います。

こうしてください

prstat -Z

最後に自分のZoneがどのぐらいつかっているか出てきます。

net-snmpdだと、どこまで情報がとれるの?

正直、あんまり取れません。

CPU負荷は全体のことだから良いとしても、何パーセントぐらい使ってるかはprstatでとれますね。メモリは上記の方法でとれ、NICはexclusiveならば取れると思います。残念ながらsharedでは取れません。ディスクサイズは取れますが、ディスク負荷はiostatを監視するしかないですね。

なので、net-snmpdに独自のプログラムをラッピングして、これらを取得することにしています。

zoneのboot environmentはどう選択するの?

zoneの中のbeという概念は、ありません。

zbe-nというのは、GlobalZoneがバージョンが上がったときに、一緒に作る物で、Zone自体の単位を示すわけではありません。

ただ、概念は理屈上はできます。しかし、zbeはzoneに対して権限委譲してるものではなく、GlobalZoneがzbeをマウントしてそこをZoneに見せているため、Zoneの中からbeのコントロールはできないのですね。zoneのrootにSnapshotを親から作れても自分自身でつくれないのと、仕組みは同じです。

zfsの委譲はできますが、普通はzbeに対してはできないので、普通はできません。

zoneのjail breakはできないの?

もしわかってても、最初にzoneの開発チームに言いますよ(笑)

DimensionPlusは結構、構成技術を先に出してるけど、同じ方法は真似できないの?

真似はできると思いますが、通常の方法ではZoneのBootができないので、ちょっといろんな所のソースをいじくり回さないとならないと思います。はい。

DimensionPlusは6月中に本当に出るのか?

すみません。

実のところ現時点では見通しがたっていません。

正式なリリースは会社の方のWEBサイトで行いますが、もうしばらくお待ち頂く可能性は高いです(ぺこり)。



日記

Recent Updates

openjdk(SPARC)

SPARC用のJAVA。 最近は新しいバージョンがSPARCでリリースされず、苦労している人も多いのですが、SPARC Solarisの界隈人達がビルドして代わりに使われているものです。 Solaris 11 SPARC jdk builds
»続きを読む

Solaris11のCPU(Critical Patch Unit)の当て方

コンピュータTips/Solaris/Solaris11のCPU(Critical Patch Unit)の当て方

Solaris 11.4には4つのリビジョンがあります。 2024年4月現在、Solaris自体の開発はメンテナンスフェーズになったわけでもなく、SRU毎に、最新機能がモリモリ入っていきます。 GA(Release 版) 一応、無償のOTNライセンスの利用も可能 いわゆる、リリース時点のバージョンのことですが、現在は 利用しません 。 以前は、1〜2年に1度の頻度でリリ …
»続きを読む

Emacs.appで書類(Documents)がアクセス出来ないとき

コンピュータTips/MacOSX/Emacs.appで書類(Documents)がアクセス出来ないとき

Catalina以降の権限問題なので、システム設定のセキュリティとポリシーの中にあるプライバシー内のFull Disk Accessに、Emacs.appと/usr/bin/rubyを入れればすむ。 /usrフォルダを、プライバシーの+から入れるのは、ちょっと面倒なので、あらかじめFinderのお気に入りの中に入れておくと良いでしょう。   rubyが入るのは、Emac …
»続きを読む

SONY WH-1000XM3

自分用メモです。 ノイズキャンセラーの性能が良い。 WH-1000Xのころは、ノイズキャンセラーを有効すると、音は聞こえないのに妙な音圧があったが、それがかなり軽減。個人的には気にならなくなった。 また、WH-1000Xのころは、ノイズキャンセラーを無効にしても、なんか作られたような音が出ていたような気がしたが、割と普通に聞こえる。 USB-Cになったのも良い。飛行機でも使う …
»続きを読む

Catalina(10.15)

Catalina Beta を入れ始めたので、自分用のまとめ。 2019/10/8、Catalinaが振ってきたので製品版用に記載を変えました。 32bitアプリを確認すること。 Activity Monitorで32bitアプリがわかるので、そういうアプリがあるなら代替品を見つけておくこと。 /etc以下のいくつかのファイルをバックアップしておくこと。 /etc …
»続きを読む

ディスクの不良を確認する(iostat -EnのError等)

ディスク関係のスタックをざっくり書くと次の様になっています 例、SAS Expanderを使う場合、 例、AHCIなどを使う場合、 これらのエラーは、次の様なコマンドで知ることができます。 出力結果例 このなかで、 たとえば、SATAディスクを利用している際に負荷が上がってしまい、ディスクの応答が間に合わないシチュエーションでは、Transport Errorが一気に …
»続きを読む

2017年、新年明けまして、おめでとうございます。

日記/2017年、新年明けまして、おめでとうございます。

新年明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 昨年中は、皆様にお世話になりました。 昨年は、コツコツと3年程前から行ってきた改革がある程度完成された年で、この先5年、10年を見据えて、次のフェーズへと進む為の土台が完成した年でもありました。 それにキャッチアップする形で、個々の従業員一同が、役割を自覚し、明確に動けた年であったかと考えています。 …
»続きを読む

RSA鍵認証のみにし、Password認証を無効化する

意外に覚えきれなくて、いつも忘れるので、メモついでに残しておきます。 古いOpenSSHや、SunSSHの場合は、これも無効にします。 ユーザ目線でのザックリとした説明を。OpenSSHではなく別のSSH実装も含めて考えているので、OpenSSHのソースをじっくり読んだわけではないため、間違ってたらすみません。 まず、Password認証を無効にする場合、 PasswordAut …
»続きを読む

最新  |  << 前ページ  |  次ページ >>  |  最初